◎ 住宅と「大文字」の建築(公共性を持つ建築)の違い く地域づくり (03)6744-2294)855-7050 (03)6744-2626 (03)5253-8949 (03)5253-5523 (03)3595-2261 イギリス、スイス、イタリアなどヨーロッパ各国でさまざまな建築物に利用されています。カナダやアメリカ、オーストラリアでも高層建築に使われるなど、近年各国で急速な伸びを見せています。 「現在はCLTと呼んでいますが、かなり早い時期に建設省(現国土交通省)がオーストリアの技術を導入していました。厚さ3センチ強のパネルです。最近はこれをさらに発展させた形でCLTの普及促進を積極的に進めています。合板と違って集成材ですから木の感じがとてもよく出ているんですよ。合板だと工業製品のようになってしまいますが、CLTは厚いひき板を集成しますから木の風合いがかなり色濃く出ます。私は好きなのでよく使います」日本では11年ころからCLTを一般的に利用できるようにしようという取り組みが本格的にスタートし、実大の5階建て振動台実験をするなど検討が続けられてきました。13年12月に製造規格となるJAS(日本農林規格)が制定され、16年4月にはCLT関連の建築基準法告示が公布・施行され、一般利用が始まっています。藤森氏は、20世紀の建築、モダニズム建築が住宅すなわち民家と記念碑性・公共性を持つ建築を一緒に扱ったのが特徴だと指摘します。住宅は「ビルディング」で、公共性を持つ「大文字」の建築である「アーキテクチャー」とは違う。本来は分けて考えなければならない建築ですが、大正時代から昭和初期にかけて若い建築家たちは、歴史主義建築に代わる新しい建築を生み出すときに住宅と公共的建築を一緒のものとして考え、まずコンクリートと鉄骨でできたガラス張りの四角い住宅をつくり始めたと言います。 「私は住宅と建築は分けなければならないと思っています。この場合の建築は『大文字』の建築で、公共性のある、記念碑性のあるものです。その国や地域の公共性のある役所、公民館、駅舎、銀行や大企業ビルなどです。これは住宅とは基本的に性格が違うと考えています。それは何故かと言うと、公共的な建築は極めて意識的なものです。なぜそういうものをつくらなければいけないか、どういう表現をするのか、問われるし、語らなければなりません。勤め先のオフィスビルや学校はモダンな器でもいい。今日自分は何をしなくちゃいけないのかなど意識して出かける場所ですから。社会的な付き合いもルールもあります。でも家に帰ってくるとそういうものは全部脱ぎ捨てたいわけです。会社のことなんか忘れたい。それが人間です。意識的な世界と意識的でない世界を行ったり来たりしてなんとかバランスをとっています。ですから建築家の個性的表現というのはふさわしくない。そういうものとして今も住宅は続いています」住宅と公共的な建築が一緒に生み出されたモダニズム建築は、ゼロから建築をつくる2度目の経験だと話します。1度目は新石器時代に自然素材で建築がつくられたときで、神様が建築誕生をリードしたのだろうと言います。モダニズム建築も抽象度において神様に似ている言葉、理論が先行して誕生していると分析しています。藤森氏は、モダニズム建築がヨーロッパ よく、そういう住宅を依頼するクライアンの建築家によって始められ、アメリカにわたってアジアに広がり世界を席巻したかのように見えますが、棟数で言えば少数だと話します。オフィス、公共建築ではそれなりに数はあるものの住宅はさらに少数。無意識の器としての住宅は建築家がつくるモダニズム建築とは相容れないものと言ってトは限定されているとしています。 「私が住んでいる東京の郊外で建築家の設計した住宅を探したことがありましたが、数軒しかありませんでした」ひら LT = Cross Laminated Timber(クロス・ラミネーティッド・ティンバー)私がご案内します!さあ、はじめましょう!再生産可能合)内) CLT」が木材利用の新しい世界を切り拓きます!街に木があるくらしは気持ちがいいな木を使うことは、環境にもいいし、地域の資源を活かした地方創生になるのねCLTを使って、これまで、鉄筋コンクリートなどで建てていた中高層の建物を建てられるよ3581-70275825-4774)821-4592を支援します! (03)5253-8512 (03)6734-2292 (03)3595-2647 (03)3595-2888 (03)3595-2194 11agreeable No.56 October 2020/10い!! LT建築のすすめかたCLTツーバイフォー工法による歴史的建造物『自由学園明日館』 フランク・ロイド・ライト設計~同館HPより~CLT建築推進協議会発行CLT建築パンフレット~内閣官房HPより~
元のページ ../index.html#13