agreeable 第64号(令和4年10月号)
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今年2月に施工業者会員に対し送付した「しろあり防除業における アンケートにご協力ありがとうございました。会員には左写真の調査報告書を送付させていただきましたので目を通していただき、防除施工において事故災害の無いよう啓発を宜しくお願いします。今回agreeableでは、防除施工環境安全委員会で「事故実態調査報告書」では記載出来なかった内容を調査結果報告書に基づき掘り下げた資料を3回に分けて報告させていただきます。第一弾 防除作業事故について      《対物事故》《道具工具事故》第二弾 防除作業事故について 《対人事故(作業員・施主・隣人)》安全対策について第三弾 車両事故について対人事故損害賠償保険について《対物事故》対物事故の中で10%を超えていた事故内容は、左円グラフのように⑦埋設配管事故を起こした①クロス・壁・床板等を汚した④漏電事故等を起こした事故実態調査」②小屋裏工事で破損事故を起こした③家具・家財等破損事故を起こしたこの5項目で90%を占めており、今後の再発事故防止の為にこの5項目について掘り下げてみました。今回のアンケートでは左円グラフのように水回り作業と基礎外周作業での配管損傷事故が70%を占めていました。一番多いのは水回りの壁内・土間内の給排水配管破損。大半が配管の見えない部分への穿孔時の事故です。このケースは古い住宅で水回り床下が確認出来ない物件に多いと思われますので、『慣れ・経験不足による確認不足』も考えられます。周辺確認と設備機器の配置等の確認もしながら注意を払って作業するようにして下さい。また、地域性はあると思いますが、基礎外周の埋設配管事故(ガス管等)が増加しているのは、昨今の建築工法の変化もあり高気密高断熱住宅(基礎断熱工法)狭小建築(3階建て)等5年目での既設施工時に床下薬剤散布が出来ない物件も増加していることも考えられ、シロアリ予防として基礎外周面への薬剤注入処理をせざるを得ない状況にある場合です。特に基礎外周面犬走りのドリル穿孔時に起きる事故です。こういう場合は建築図面等の確認と給湯器位置・ガス本管の入口確認・犬走り厚みを確認しながら、危険予知(KYT)も行い十分注意して作業して下さい。※都市ガスは無臭なので穿孔後配管を破損していても気づきません。穿孔後ガス検知器等でガス漏れ確認することもお勧めします。この項目では、左円グラフのように薬剤注入時と薬剤散布時が多く約70%を占めています。養生時での事故も相変わらず発生しています。薬剤注入時においては、この内容の事故を起こした方はご存じの通り、ドリル穿孔後薬剤注入時に薬剤量を多く注入し穿孔箇所・床立上り部から薬液が噴き出し、クロス・床面(土間)を汚すという内容が殆どでした。壁内の断熱材等も確認した上で適量を注入しながら徐々に注入することが大切はじめに1.防除作業事故について⑦埋設配管事故①クロス・壁・床を薬液で汚した⑥⑤⑧③家具家財④漏電事故②小屋裏工事防除施工環境安全委員会 新美 克直          20agreeable No.64 October 2022/10その他玄関・勝手口居室・壁基礎外周その他薬剤注入系養生薬剤散布トイレ・洗面・浴室⑦埋設配管 事故①クロス・ 壁・床「防除施工における事故実態調査」 part 1

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