agreeable 第64号(令和4年10月号)
23/23

薬剤注入時に配線の繋ぎ・コンセントボックスに薬液が掛る等が多くみられました。見えない部分への作業になりますのでボックスの位置配線の入りかたの危険予知が必要になります。また、駆除作業時に配線コードに蟻害があり漏電したという内容もありました。過去にもイエシロ駆除後に火事(ボヤ)になった事例もありますので十分に注意して作業をして下さい。❷床下散布❸換気扇については、ケアレスミスによる事象が多くみられました。床下配線確認・換気扇位置等を事前確認することで事故を無くすことは出来ます。左上円グラフのように93%が天井板踏み             抜き事故になります。作業環境は悪く真っ暗ですので、先ずランタン等で明るくし、渡し板を設置し安全な環境にして作業して下さい。また、暑い時期は熱中症予防も兼ねて作業して下さい。施工宅の家財家具等の中でも家財の破損が目立ちました。作業場周辺確認不足が一番の原因と考えられます。事前確認を確り行い事故を無くしましょう。左円グラフのように⑩動噴関係からの薬剤漏洩が最も多くなっており、件数的に多くはありませんが⑨薬剤調整ミス・混合ミス⑪電動工具関係の感電(火傷)事故も発生しています。⑩動噴関係からの薬液漏洩の事象は左円グラフのようになっています。ホース・ノズルのジョイント部からの薬液漏洩、ホース破損(亀裂)、動噴パッキン不良の順になっており、整備不良も数件発生していました。薬液漏洩は、施工車内及び施工宅敷地(屋内)で発生しています。施工車内であればです。手元にはウェス等も用意しておきましょう。また、薬液は直ぐに染み出てこない場合もあるので作業の段取りも大切です。薬剤散布時においては、小屋裏処理時・床下処理時・リフォーム中の壁面処理時等で壁・床・クロス・襖等に薬液シミが発生したという内容が多かったです。この場合も手元での圧力調整しながら適量を散布することが大切です。また、イエシロ駆除で薬液量を多く必要としますので十分注意をして作業して下さい。※ノズル(ガン)改良もしてみて下さい。養生時では、養生を外す時に「クロスが剥がれた・塗膜が剥がれた」が殆どでした。養生テープ使用時は貼る物(場所)の素材を確認し粘着度も考慮することが大切です。また、養生テープを使用しない養生も検討して下さい。施工時の漏電事故(電気系統トラブル)を起こした中では、❶薬液系53%❷断線25%❸道具14%で90%を超えています。薬液系での漏電事故の事象を詳細にみてみると下円グラフのようになります。❶壁内処理時の漏電事故42%❷床下散布時漏電事故34%❸換気扇に薬剤散布し漏電事故15%。❶壁内処理時では④漏電事故等を起こした②小屋裏工事での破損事故③家具・家財などの破損事故《道具工具事故(薬剤)》動噴機・ホース・タンク等を専用ラゲッジトレイに載せ、吸収ポリマーを敷き込めば車外への流出は防げます。また、敷地内(屋内)ではホース・ジョイント部のチェックを作業前に行って下さい。万が一のことを考慮し施工車には十分なウェス・吸収ポリマーの準備もしておきましょう。動噴機・ホース・タンクの定期点検(始業前点検)もシロアリ防除のプロとして当たり前に実施して下さい。⑨薬剤調整ミス・混合ミスも件数は少ないが起きています。薬剤パッケージの取扱説明書を熟知して調整をして作業して下さい。薬剤漏洩は、絶対起こしてはなりません。万全を期して下さい。⑪電動工具関係事故も少ないですが、施工場所の環境を考慮し、負荷の掛けすぎ・加熱(火傷)に注意して下さい。定期点検(始業前点検)も確り行って下さい。❶不安全な行動を無くす❷不安全な状態を作らない❸ヒューマンエラーを無くす(12分類)この3つはよく聞く言葉ですが、今回は取り上げませんので個々・企業で勉強をして、危険予知訓練(KYT)・ヒヤリ・ハットの勉強会も行い、災害(事故)撲滅を目指していきましょう。ご安全に!①〜⑪は、アンケート調査の質問番号でさいごに労働災害(事故)を無くすために⑨薬剤調整21agreeable No.64 October 2022/10 (注) す。②小屋裏事故で破損事故を起こしたことがありますか?その他天井板破損③家具・家財などの破損事故を起こしたことがありますか?その他家財建具その他ジョイント部分整備不良パッキンホース(破裂等)その他道具薬液系断線換気扇⑪工具⑩動噴・ホース等その他壁内処理床下散布

元のページ  ../index.html#23

このブックを見る