た」の回答が30件あり、そのうち内容記載が22件あり、熱中症が80%を占めていました。左図詳細は報告書P41〜P42をご覧ください。回答の中で一番多く発生していた『熱中症』について詳細をみてみました。「⑭作業員が熱中症を発症したことがありますか?」に対し「あった」の回答が65件あり、そのうち内容記載が46件ありました。【熱中症の症状】熱中症の症状については、その他(程度が不明)な回答が過半数を占めていますが、軽度(22件)・中等度以上(2件)その他程度不明(24件)となっています。(左図)【熱中症を発症した場所】発症場所においても下図のように、その他(発症場所不明・34件)が過半数を占めていますが、密室・温度の高くなる小屋裏でのしろあり防除作業(7件)での発症も多く、ついで新築しろあり防除作業時(3件)・床下しろあり防除作業時(2件)が続いています。防除作業事故について特に小屋裏は夏場で60度近くの高温になり熱中症発症リスクが高くなる作業です。多くはイエシロアリ駆除現場及びアメリカカンザイシロアリ駆除現場が考えられます。当然小屋裏で熱中症を発症すれば2次災害(天井転落)の可能性も考えられますので適度の休憩と水分補給をし十分注意をはらって作業して下さい。出来れば2名作業を実施して下さい。熱中症は、環境省の報告にもありますが、作業時間帯では11時以降・15時以降の発症が多く、自己の体調とWBGT(暑さ指数)に意識を向け、適度な休憩(無理しない)・水分補給を行って下さい。また、近年の夏場の酷暑と発症リスクのある時期が長くなっている気象状況から重症化(死亡)の危険性もありますので、熱中症予防は個々に任せず行って下さい。※安全管理基準P48〜P58に掲載次に多く発生していた事象は、「⑮点検口落下事故・施工中転落事故をおこしたことがありますか?」の質問に対し「あった」の回答が50件あり、そのうち内容記載が41件ありました。内容は、居住者(第三者含:22件)が過半数を占め次に・作業者(9件)・その他(不明含:10件)となっています。※報告書P44〜P46に掲載。はじめに前回agreeable10月号では、第一弾として防除作業事故について《対物事故》《道具工具事故》について掲載しました。今回は、「しろあり防除業における事故実態調査」アンケート調査報告の第二弾も防除施工環境安全委員会で「事故実態調査報告書」では記載出来なかった内容を調査結果報告書に基づき掘り下げた資料を掲載させていただきます。第二弾 《対人事故(作業員・施主・隣人)》《安全対策について》1.防除作業事故について《対人事故(作業員・施主・隣人)》この質問に対し対人事故で多く発生した回答は⑭作業員が熱中症を発症したことがある(17・3%)⑮点検口落下事故・施工中転落事故を起こしたことがある(居住者含む)(13・3%)⑫作業員が作業前後に体調不良を起こした(8%)⑯高所作業中に転落事故を起こした(4・8%)⑬居住者・近隣の人などの体調不良があった(3・7%)の結果でした。質問「⑫作業員が作業中・作業後に体調不良を訴えたことがありますか?」に対し「あっ防除施工環境安全委員会 新美 克直18agreeable No.65 January 2023/1中等度以上 「防除施工における事故実態調査」 part 2
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