しろありNo.165
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26Termite Journal 2016.1 No.1655.ムースエアゾール組合せ使用について 工場3棟では, アメリカカンザイシロアリの被害が確実に低減した。これは, ムースエアゾールとピペットノズルの組み合わせ使用で, 被害部に薬剤を確実に注入出来るようになったことが大きく寄与したと判断している。この組み合わせ方法と使いこなしを考案した, 揚村伸一郎(揚村白アリ), 永江正治(㈲大和消毒), 前迫淳志(廣瀬産業㈱)の三氏に敬意を表す。工場3棟の駆除に使用した, ムースエアゾールとピペットノズルの組み合わせ使用について, その使い方, 特長, 使用事例等を報告する。5.1 ムースエアゾールの初期トラブル ムースエアゾールには, 付属品としてチューブノズルがついている。しかし, チューブノズルは直径が3mmで, アメリカカンザイシロアリの糞出し孔穴径1mmより大きく, 糞出し孔にノズルを差し込むことは出来ない。千枚通し等で孔を大きくする作業が必要となる。また, エアゾールムースは横向きで使用するとLPガスが直接噴出し, ムースが注入できなくなる。これらの対策としてムースエアゾールとピペットノズルを組み合わせ使用することとした。ムースエアゾール4.3 7月27日の点検と新規駆除施工 3建物について点検を行い, 虫糞を捜したが, 3建物共, 虫糞はなかった。建物Dの新規駆除を行った。被害箇所は2箇所で, 虫糞真上の木材について糞出し孔を捜したが見つからなかった。虫糞が円形でなく, ばらけ, 散乱していたことから, 虫糞は糞出し孔から落下し, その下のダクトで跳ね, 飛散したと推定した。ダクト上部の母屋下端に糞出し孔があった。糞出し孔に, ムースを注入し, 駆除を行った(写真15, 16)。 被害箇所周辺の継手5箇所に, 羽アリ侵入跡(木粉)があった(写真17)。その羽アリ侵入部にもエアゾールムースを注入した(写真18)。駆除作業後清掃を行い, 木糞を除去し, 羽アリ侵入痕跡である木粉も除去した。4.4 8月11日の点検 4建物について点検を行い, 虫糞を捜したが, 4建物共, 虫糞はなかった。写真15 建物Dダクト上部の母屋下端糞出し孔写真16 建物Dダクト上部母屋に注入したムース写真17 建物D小屋組み継手部羽アリ侵入跡写真18 建物D羽アリ侵入跡へのムース注入
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