しろありNo.166
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17Termite Journal 2016.7 No.16617図21 築年数別蟻害・腐朽の発生件数(n=58)図22 生活排水の状況(n=97)5.まとめ 最初に述べたように, 指定避難所は災害の種類にかかわらず, 避難した住民等を災害の危険性がなくなるまでに必要な間滞在させ, または災害により家に戻れなくなった住民等を一時的に滞在させるための施設としての性能が求められている。その中で, 建物の耐震性は必須のものであり, 耐震性を長期間にわたって担保する建物の耐久性の維持もまた, 大切な要因となっている。また, 今回の調査範囲では備蓄品の蟻害の発生は3件となっているが, 想定される南海トラフに起因する巨大地震災害では, 避難生活の長期化のため, 備蓄品の安全性, 衛生面の確保もまた重要な課題となってくる。日常の利用頻度の高い施設では蟻害・腐朽の発生が少なく, それらにつながる床下の通風や湿気の状態が良好に維持されていること推認された。 災害を想定した避難訓練時に, 避難所建物の耐震性能, 蟻害・腐朽被害の発生状況, 備蓄品の点検を合わせて実施することが望まれる。このことで, 効率的に安全で快適な指定避難所の性能維持とともに地域の活性化につながるものと期待される。報告書データの取りまとめは田中万裕氏(平成26年度大阪市立大学生活科学部居住環境学科卒業論文)に依るところ大であり, 記して感謝いたします。引用文献1)蟻害及び腐朽の検査診断手法(2007):公益社団法人 日本しろあり対策協会
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