しろありNo.166

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27Termite Journal 2016.7 No.16627の２つのサンプルはR. assamensisの姉妹群であると思われた。チベットのR. tibetanusとR. assamensisは中国大陸の他の種類と近い関係にあることが明らかになり, 残存種であるとは考えられない。・熱帯荒廃泥炭地のシロアリ相に及ぼす野火の影響 （The impact of re on the termite assemblage in a tropical degraded peatland）Kok-Boon Neoh（National Chung Hsing University, Taiwan）　野火は干ばつ期の熱帯泥炭地でよく見られる現象であるが, 近年のエル・ニーニョ現象やアブラヤシ耕作地への転換によってその頻度が上昇している。野火は無脊椎動物類にとって重大な脅威であるとともに生態系を攪乱し, その生物学的機能を混乱させる。シロアリは重要な土壌エンジニアとして知られており, その力を効率的に利用することによって野火の影響を受けた泥炭地生態系の回復に貢献できる可能性がある。まず, 荒廃泥炭地のシロアリ相を把握するために, スマトラ島リアウ地域において調査を行った。その結果, 合計10科21種のシロアリが同定された。野火による荒廃泥炭地におけるシロアリの相対的多様度は, 攪乱を受けていない泥炭地の40%にとどまった。野火による荒廃泥炭地では４〜10種類のシロアリが採集されたのみであり, それらの多くはミゾガシラシロアリ科（Rhinotermitidae）に属していた。自然の泥炭地と比較して, 野火の影響を受けた荒廃泥炭地では, シロアリの種均一度指数が大きく低下していた。・Tianmushan自然保護区の８つの林相におけるシロアリ相の比較 （Comparison of termite species composition and diversity of ８ forest types in Tianmushan National Nature Reserve）Liu Bingrong（Guangdong Entomological Institute, China）　シロアリは熱帯および亜熱帯地域におけるエコシステム・エンジニアであり, 土壌におけるエネルギー・フローや物質循環に重要な役割を果たしている。Tianmushan自然保護区の８つの林相におけるシロアリ相の比較をトランセクト法によって行った。調査した８つの林相は以下の通りである。Cunninghamia lanceolata林（SML）, マンソニアマツ林（SSL）, 針・広混交林（HJL）, 照葉樹林（CLK）, モウソウチク林 （MZL）, 広葉樹落葉・常緑混交林（CLH）, 落葉広葉樹林（LKL）および落葉広葉樹低木林（LAL）。得られた結果をまとめると以下の通りとなる。①24個のトランセクトにおいて２科のシロアリが264回採集され, その多くはレイビシロアリ科のヤマトシロアリ属のものであった。②CLKが種多様性および遭遇頻度が最も高く, 一方, 標高1,111−1,156mに位置するLALは最も遭遇頻度が小さく, ヤマトシロアリ属のシロアリのみが採集された。③Ahmaditermesに属する種が標高300−500mに位置するMZLとCLKでのみ発見された。これらの結果は, シロアリが林相の指標生物として有効であることを示している。Session ２: Termite managementセッション2：シロアリの管理・ダイコクシロアリ（Cryptotermes domesticus Haviland）の新規な方法による防除試験結果 （Result of controlling drywood termites （Cryptotermes domesticus Haviland） using a novel method）Trinh Van Hanh （Institute of Ecology and Works protection, Vietnum）　ダイコクシロアリの被害のあるタンダリゾートの２エリアにおいて, 薬剤注入処理後薬液を含浸した綿布で48時間処理箇所を覆った試験を実施した。５日後には完全にダイコクシロアリは消滅し, ３ヶ月間は活動が認められなかった。・既築物件でのシロアリ被害調査と防除施工の入札書類について （Tender documentation for termite inspection and control in the built environment）Eric Cheng （City University of Hong Kong, China）　防蟻施工の入札書類作成には, 競合会社の技術力, 工期, 内容, 価格情報を収集することが重要である。建設業界では, PCOから提出された見積書, 推薦状, 支払期日及び方法の書類について, 技術力, 工期, 内容, 価格に注目して情報を収集するのが慣例である。たとえどんなに十分に準備された入札書類であっても, 価値をさらにプラスすることは可能である。紹介する一例では, 被害は校舎の近くにあり, 樹木は急斜面にある。防蟻施工は, 全ての巣やコロニーに１回で行う。予備試験は不可。万一適切に駆除されなかった場合, 再施工が必要となるだけでなく, シロアリが移動してしまうこともあり, 新たな労力が必要となって時間の浪費である。入札の前後に, 疑わしい箇所や活動低下時期,