しろありNo.166
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40Termite Journal 2016.7 No.166402.3 促進劣化前後の測定項目 本研究で劣化の程度を測るために用いた測定機器は, 超音波伝播速度測定器(Dr.Wood:写真5参照), 打ち込み深さ測定器(Pilodyn:写真6参照)である。超音波伝播速度測定器は, 超音波が木材内を伝わる速度が, 劣化によって材の密度が低下することで遅くなることを利用した診断機器である。打込み深さ測定器は, エネルギーが一定のバネを用いて鋼製ピンを打込むことで, 表面付近が劣化した場合の鋼製ピンの打込まれる深さが変化することを利用した診断機器である。また, 引張試験後に土台接合部を一部切り出し, 乾燥させた後, 含水率と密度を計測した。2.4 試験方法 図2に試験方法の概要を示す。加力は500kN万能試験機を用い, 単調と繰り返しの2種類の引張加力とした。なお, コントロールとして3体を単調で載荷した。変位は, ストレインゲージ式変位計により, 柱の引き抜けを2箇所で計測し, その平均値を用いた。3. 試験結果3.1 食害状況 写真7〜10に代表的な食害の状況を示す。込み栓で接合された試験体のうち, 込み栓から食害が進行している試験体では, ほぞを通って柱に進行しているものが多くみられた(写真7, 8参照)。また, VP金物の試験体では, 土台と柱の接合部分と金物の間から進入しているものが多く, そこから柱の上端まで進行していた(写真9, 10参照)。写真5 超音波伝播速度測定器写真7 込み栓部分の食害状況写真9 VP金物付近の食害状況図2 実験概要図3 荷重変位関係(WK)写真6 打込み深さ測定器写真8 ほぞ部分の食害状況写真10 柱頂部の食害状況変位計P3.2 荷重-変位関係及び破壊性状 図3〜5にシロアリ食害を受けた試験体の代表的な荷重-変位曲線を示す。 WKは, 一度込み栓が折れて荷重が低下するが, そののち込み栓がひっかかることで再び荷重が上昇してした。最終的には柱が引き抜けて終局に至った。024681012140204060変位(mm)荷重(kN)
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