しろありNo.167

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33Termite Journal 2017.1 No.167【小野】一度お話を整理させていだきますと, 実はガイドラインには資格はございません。まさにおっしゃるとおりで, どなたがやっても構いませんというような形で, 甘く広く皆様が検査を行える。　ただ, 我々が目指している保険の検査に関しては, 逆に言うと我々の方の認可上の中で, 取得している免許の設計できる範囲, もしくは監理できる範囲の建物の検査を行ったものという縛りがまず１つございます。　新築の瑕疵保険において, 木造建築士, ２級建築士, １級建築士, この３つの資格を持っているものしか基本的には, まず「保険法人の検査をしてはいけない」という認可がまずあることはご理解ください。　ただし, ガイドラインにおいては, 宅建士様, 下手すれば一般的な方でも, その方々がどういったところの建物の悪いところを見ればいいよというところで, ガイドラインがまず発せられました。そこで, 今度我々が先ほどもご説明を差し上げましたが, 既存住宅売買の中の１つ, せっかく取っていただけるのであれば我々の保険検査の代行をやっていただこうということで, 個人間売買の瑕疵保険というのはちょっと複雑なのであれですが, 検査事業者様が検査をした後に, 各保険法人からも実は独自で自分のところで教育をした検査人というのが向かって実は二重の検査を行っています。これは合理的ではないし, 検査に立ち会う方にとってはく不条理というか, 時間を合わせなければいけないし, 大変なことでした。　では, せっかくこういった講習会を開かせていただくという前提の中において, せっかく取っていただいたのであれば, 資格を持っている方が検査事業者で検査をしたのであれば, まずはその方々の検査を省略しましょうということで, 検査料金も書類検査だけになるので安くすることで保険適用できるのではないかといったところがまずスタートでございます。　この次に, 今度は国土交通省の建研で出した, 長期優良化リフォーム推進事業の中に, 「初年度は建築士がインスペクションをすること」という謳い文句でした。ところが, 次年度になったときに, 一定のインスペクション・ガイドラインをもとにした講習会をやっている団体で, それを国土交通省に申請をして受理された団体の講習を, 最後まで終了した方の中で建築士かもしくは施工監理技士の１級の方, ２級の方には制限がございました。　といったところで, そこに合わせて今度我々も施工監理技士までは何とか広げられましたが, そういったところの団体様のご意見も多分国土交通省さんの方に, いま一生懸命やっていただいていると思いますが。そういったところで, またインスペクション・ガイドラインの中にしっかりとうまく組み込まれて, 補助要件とかでリフォームの対する要件が膨らむということであれば, 当然, 我々としてはぜひともご協力が出来るように今後は考えていかなければいけないと思いますので, 今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。【南山】ありがとうございます。そこら辺のところはわかった上での実は意地悪な質問でした。現実問題, 先ほど長崎でも空き家が全国でもたくさんあります。リフォームを倍増するとか, 要するにボリュームの話になってきたときに, やっぱりインスペクションしなければいけない対象物件はものすごくたくさんあります。　それを, いまのような形で縛っていくとコストとか量の問題で本当にインスペクションが広がっていかない気がします。ですから, ぜひ今後の検討の中で我々はシロアリ業界, 数はそんなにたくさんいないとは言え, 日本中の家を検査するぐらいの能力を持っていますので, ぜひ有効に活用してもらえばと思います。ありがとうございました。【土井】ありがとうございました。どうぞ。【友清】ただいまインスペクションことについての話がありましたが, 長崎県の森先生に実は四国の状態をちょっとご案内したいと思います。先ほどの協議会で, シロアリの関係団体に入っていないというお話ですが, 実は空き家問題, あるいは津波などの避難所の検査を高知県で随時やっています。愛媛県においては, 空き家の検査業務をやるということが決まっています。その中で非常に大事なことは何かということを当該県の住宅課の方と話していますが, 高知県の場合は先ほど言いましたように協議会の中に高知県シロアリ対策協会がメンバーシップとして入っています。　そういうことで, 横の連絡をできるような状態にして, 高知県は昨年空き家の調査をやりましたが, 県の方から高知県建築士会の方に依頼をして, その中で先ほどおっしゃったように, 専門分野は蟻害・腐朽検査員というところで, 蟻害・腐朽検査員がシロアリに関する, 場合によっては腐朽に対しても検査する。要件を, 高知県の住宅課から建築士会の方に流しています。それに基