しろありNo.167
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62Termite Journal 2017.1 No.16711)質量減少率(食害率)の算出  営巣に設置する前に測定した試験木材重量と, 食害試験終了後自然乾燥させた試験木材重量から, 質量減少率を算出した。試験木材の種類別質量減少率は, 試験木材3本の平均とした。3. 結果と考察1)薬剤処理量 試験木材は, ホウ酸塩溶液に1分間浸漬処理した。試験木材の薬剤処理量を以下に示す(表1)。JIS K1571 木材保存剤性能基準及びその試験方法(防蟻性能 室内試験 表面処理用)では, 木材片の寸法を木口面10㎜×10㎜高さ20㎜とし, 試料処理量を110±10g/㎡としている。今回の試験片は35㎜×35㎜×70㎜でJIS K1571とは寸法が異なるが, 薬剤処理量は, 121.7g/㎡, 110.9g/㎡, 117.6g/㎡とJIS試料処理量とほぼ同等であった。2)目視による食害状況 設置から撤去まで, 10日間の経過を以下に示す。1日目 無処理蒸煮木材とホウ酸塩表面処理蒸煮木材の両試験材に大量のシロアリが集まり加害した(写真8〜13)。設置24時間後, 両試験木材共, 木材表面が加害せん孔され, 木材内部への食害が進行した(写真11, 13)。設置1日目の経過から, 木材表面をホウ酸塩で処理し写真6 AEセンサー保護用ステンレス容器写真7 グループ別に設置した試験木材表1 試験木材の薬剤処理量写真9 試験木材の配置状況(1日目)写真8 飼育営巣と機材配置状況薬剤名番号付着量g薬剤処理量g/㎡平均薬剤処理量g/㎡ホウ酸塩(八ホウ酸二ナトリウム四水和物(DOT))15%溶液6A1.491121.7116.7(17.5)6B1.358110.96C1.441117.6試験木材寸法:35×35×70㎜, ()は有効成分処理量

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