しろありNo.173
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300402368RIGHTCENTERLEFTマイクロ波ドップラーセンサー(破線で囲った左右・中央の合計3つ)本体重量:約460g単3型ニッケル水素電池×4写真2 タームレーダーの専用アプリで作成できる報告書例カメラ三脚ネジ専用アプリをインストールしたタブレット、スマートフォンにて検知結果を表示(Android5.0以上対応)写真1 タームレーダー本体とタブレットに映し出された検知結果400㎜formosanus:和歌山県那智勝浦にて採集), アメリカカンザイシロアリ(ɪncisitermes minor:和歌山県東牟婁郡古座川町にて採集)を用いた。なお, 供試シロアリは試験環境に慣れさせるため, 試験開始の約2時間前までにプラスチック製シャーレ(直径90㎜)に入れて放置した。ヤマトシロアリとイエシロアリについては, 蒸留水で湿らせた濾紙をシャーレ内に敷いた。斜めスタンド伸縮100㎜54㎜2323細な揺れも検知して知らせることで, より誤診を少なくする工夫も備えた。なお, タームレーダーに用いているマイクロ波の波長は, 24GHz帯で非常に微弱なため, 使用に関しては特別な免許や届け出も必要なく, 安全に誰でも使用することができる。レーダーの感度レベル(Gain)は, モニター上で1〜10まで調整できる(感度レベル1から2へは2倍)ため, 使用環境や検査対象に応じて自由に調整できる。また, 専用アプリに従って検査を進めれば, 検査結果を写真や画像付きの報告書として作成することもできる(写真2)。Termite Journal 2020.1 No.1733. 試料と方法3-1 供試シロアリ 供試シロアリは京都大学生存圏研究所内で飼育さ れているヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus:京都府宇治市にて採集), イエシロアリ(Coptotermes 3-2 試験方法 供試シロアリの入ったシャーレをシロアリが生息している状況と見立て試験体として用いた。シャーレの上面に対し, タームレーダーのセンサー中心部がシャーレの中心に向くよう配置し測定を行った。今回, 検証を行った「4-1 シロアリの種類と頭数の評価」では, 直接シャーレの上面にタームレーダーの検知面を接触させて配置し, 静止させた状態で測定した(図1 障害物がない場合)。試験体は, イエシロアリは100頭(職蟻90頭・兵蟻10頭), 50頭(職蟻45頭・兵蟻5頭), 10頭(職蟻9頭・兵蟻1頭), 職蟻1頭, 兵蟻1頭の5パターン, ヤマトシロアリは50頭と10頭(職蟻のみ)の2パターン, アメリカカンザイシロアリは10頭(擬職蟻のみ)の1パターンで評価した。また, 表1に「4-2 障害物がある場合の評価」で検証した木材や建材とその厚さをまとめた。評価の際, タームレーダーとシャーレの間に障害物となる木材や建材を配置し, その上面にタームレーダーの検知面を接触させて配置し, 同様に静止させた状態で測定した(図1 障害物がある場合)。障害物の大きさは, 試験体が完全に覆い

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