図4 各種建材の厚さ別TR値頻度おり(表3), 非常に検知しやすい素材であることがわかった。一般的に使用されている石膏ボードの厚さは10㎜程度, 厚くても25㎜のため, 石膏ボードに対しては十分に検知が可能であると考えられる。27274-2 障害物がある場合の評価4-2-1 木材 図3にスギ板とヒノキ板の厚さごとに計測されたTR値を頻度別で示す。両樹種とも厚さが増加すると高いTR値の頻度は低下する傾向がみられた。スギ板の場合, 200以上の頻度の割合(表3)は10㎜以下で約90%, 20〜30㎜で約80%, 35㎜〜45㎜で約50%, 50㎜で26.7%, 55㎜で6.7%となった。それ以上の厚さになると200以下となり, 100以下の頻度が65%以上となった。ヒノキ板の場合, 200以上の頻度の割合(表3)は24㎜以下で70%, 48㎜で23.3%, 72㎜で0%となった。厚さが増加するとTR値が低下した理由としては, マイクロ波は距離の二乗に比例して減衰することから, 木材の厚さによるマイクロ波透過量の減少だけではなく, 厚さによる試験体との距離も影響していると考えられる。4-2-2 石膏ボード 図4に石膏ボードの厚さごとに計測されたTR値を頻度別で示す。厚さが50㎜まではTR値はほぼ変わらず, 200以上の頻度の割合は80%以上であった(表3)。また, 60㎜であっても200以上の割合は66.7%となって4-2-3.コンクリート 図4にコンクリート板の厚さごとに計測されたTR値を頻度別で示す。厚さの増加に伴い高いTR値の頻度は低下する傾向がみられた。TR値200以上の頻度の割合(表3)は, 10㎜で86.7%, 20㎜で43.3%, 30㎜で16.7%となった。タームレーダーの感度レベル5では, コンクリートに対し厚さ20㎜〜 30㎜程度が検出可能であると考えられる。4-2-4 タイル 図4にタイルの厚さごとに計測されたTR値を頻度別で示す。厚さに関わらず高いTR値となり, 25㎜であっても200以上の頻度の割合は80%となっており(表3), 非常に検知しやすい素材であることがわかった。一般的に使用されているタイルの厚さは5㎜程度のため, タイルに対しては十分に検知が可能であると考えられる。
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