しろありNo.173
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しろあり防除処理標準仕様書とその解説および関連事項 昭和54年(1979年) 5月25日発行(改訂) 4.2  水溶性薬剤または乳剤で処理する場合の1回の吹付けまたは塗布量は, 1㎡につき, 200㎖以上の割合とし, 1回吹付けまたは塗布して木材に吸収させたのち, さらに1回以上の吹付けまたは塗布を行う。 4.3  吹付け処理法および塗布処理法で規定する薬剤量は, 使用する薬剤量ではなく, 木材に付着する薬剤量をいう。 4.4  吹付け処理法および塗布処理法では, 木材の小口, 割れ, 接合部, 木材と基礎などの接触部分に対してはとくに入念に処理を行う。 4.5  吹付け処理法で駆除を行う場合には, 被害の程度に応じて規定薬剤量よりも多量の薬剤を使用する。 5. 穿孔処理法 5.1  穿孔処理法, 直径6〜13㎜のドリルで, 木材の1/2以上の深さまで孔を穿ち, 吹付け器などで孔の容積に応じて, できるだけ多量の防除剤を加圧注入したのち, 予防剤で処理した木栓(長さ3㎝以上)を埋込むものとする。ただし, 穿孔する箇所は, 予防処理の場合, 駆除処理の場合とも木材強度を低下さすことのないように考慮し, 駆除にはとくに被害部を重点的に穿孔して処理するものとする。 5.2  穿孔処理法で蟻道に薬剤を注入する場合には, ドリルの孔の径は規定の径によらなくてもよく, かつ多量の薬剤を加圧注入するものとする。 2 . 混合法は, 基礎の内外, 束石の周囲, その他処理しようとする箇所の土壌の約30㎝深さを, 処理を容易にするために土壌を適当にやわらかくしてから薬剤をよく混合して処理する。 この場合の薬剤は粉剤を使用し, 使用量の基準は1㎡につき600g以上とする。なお, 処理後は支障のないようによくつきかためておく。 3 . 散布法は, 表面散布法あるいは層状散布法により行う。 3.1  表面散布法は, 基礎の内外, 束石の周囲, その他処理しようとする箇所に均一に行きわたるような方法を講じて散布する。    この場合の薬剤は液剤を使用し, 使用量の基準は1㎡につき5〜 10ℓとする。 3.2  層状散布法は, 基礎の内外, 束石の周囲, その他処理しようとする箇所を適当に掘る。    この場合の薬剤は粉剤を使用し, 使用量は粉剤を2回以上に分けて600g以上を均一になるように層状に散布する。なお, 処理後は支障のないようによくつきかためておく。改訂箇所: 従来なかった加圧注入法が追加になったことと, 散布法を表面散布と層状散布とに分けたことが大きく改訂になったことで, さらに使用薬剤量が変更された。また混合法の場合の基礎の内外や束石の周りに深さ15㎝以上, 巾20㎝以上の溝を掘って処理することになっていたのを削除した。昭和53年(1978年)の理事会で仕様書の改訂と認定薬剤業務取扱規程の一部改正が行われた。この改正で, 協会発足以来認定薬剤の区分は予防剤, 駆除剤, 土壌処理剤の3区分であったが駆除剤で予防効果があるとの理由で両剤を統合し予防駆除剤とした。昭和53年(1978年)12月21日に最初の予防駆除剤が登録されている。4040しろあり防除処理標準仕様書とその解説 昭和48年(1973年)12月25日発行Ⅲ 木材処理法 1. 加圧処理法 2. 拡散処理法 3.浸漬処理法 略 4. 吹付け処理法および塗布処理法 4.1  油性または油溶性薬剤で処理する場合の1回の吹付けまたは塗布量は, 1㎡につき, 150㎖以上の割合とし, 1回吹付または塗布して木材に吸収させたのち, さらに1回以上の吹付けまたは塗布を行う。Ⅳ 土壌処理法 1 . 加圧注入法は, 基礎の内外, 束石の周囲, その他処理しようとする箇所に加圧注入器を挿入して液剤を加圧注入する。液剤の使用量は1㎡につき5〜10ℓとする。

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