4.2 水溶性薬剤または乳剤で処理する場合には, その吹付けまたは塗布量は, 1㎡につき, 400㎖を標準として木材に吸収させる処理を行う。 4.3 1回の処理によって木材に吸収される薬剤量は, 木材の含水率によって相違するので, 処理回数は1回ないし2回処理を標準とする。 4.4 雨水のかかるおそれの箇所に使用される木材の処理に使用する薬剤は, 油性または油溶性薬剤とする。 解説:従来はコンクリート基礎へ土壌処理剤の散布することは, 仕様書に収められてなかったが, 実際の現場で, 土壌処理剤を基礎の周辺に散布する時に, コンクリート基礎の側壁に処理される。又, 木材処理の時に吹付けされた予防駆除剤はコンクリートの側壁へ落下する。これらの薬剤が, 実際に「蟻道阻止効果」がある ことが実験により確認された。又, 床下が土間コンクリートの場合基礎と土間コンクリートの 継ぎ目から蟻道がコンクリート壁に立ち上がってゆく。これらのことから, コンクリート壁面 での蟻道阻止を行うには積極的にコンクリート壁面に 土壌処理剤を散布することとした。 1. 加圧注入法 2. 混合法 3. 散布法 3.1 表面散布法 3.2 層状散布法 略 ※この改訂でコンクリート処理の概念を導入した。 (2 ) 面状散布処理は土壌の表面に乳剤を均一に散布する方法で, 散布量は1㎡当り3ℓとする。 (3)(4)(5) 略 (2 )浸漬処理法 (3)(4)(5)(6)(7)(8) 略 この改正で, 懸案であった2回の木材処理を無くし, 1回の処理とした。理由は, 現場で2回処理を行うことは現実的でなく, 2回処理をする業者は皆無であったから, 消費者から指摘されたら手抜きとなり, 又, 公共工事等で現場監督から指摘される恐れがあったので改訂した。 環境汚染問題で国会の「しろあり防除薬剤の使用禁止法案」に対応するために, 昭和61年(1986年)の有機リン製剤対応の改正をした。この改正の機会に20㎝の幅で1㎡当り5〜10ℓの10ℓも散布できないことと, 米国で試験された結果に基づく有機リン系のクロルピリホスを採用することから, 米国の基準5ℓ/㎡を参考値とした。更に, クロルピリホスで土壌の表面20㎝巾当り5ℓ/㎡で帯状の表面処理効果試験を近畿大学の布施五郎先生に試験を依頼し, 効果があることを確認した。4141 3.3 木材処理法 1. 加圧処理法 2. 拡散処理法 3. 浸漬処理法 略 4. 吹付け処理法および塗布処理法 4.1 油性または油溶性薬剤で処理する場合には, その吹付けまたは塗布量は, 1㎡につき, 300㎖を標準として木材に吸収させる処理を行う。 3.4 土壌処理法・コンクリート処理法 「コンクリート基礎の処理は散布法とする。」を追加した。昭和61年(1986年)防除施工標準仕様書並びに安全管理(有機リン製剤)講習テキスト(昭和61 年4月4日理事会承認)3 処理の方法3-1 土壌処理の方法 (1 ) 帯状散布処理は建築物の内側の基礎及び束石の周囲並びに配管等の立上り部分の土壌に対して, 側壁から約20㎝の巾で乳剤を土壌の表面に帯状に均一に撒布する方法で乳剤の散布量は処理長1m当り1ℓとする。3-2 木材処理の方法 (1 ) 吹付け又は塗布処理法は木材の表面に薬剤をノズルで吹付け, 又はハケで塗布する方法で処理量は1㎡当り油溶性薬剤では300㎖, 乳剤では400㎖を標準とする。
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