Unique, Effective, Bio-Based Termiticide Microemulsion Solutions for Aboveground Protection of Malaysian Native Hardwoods Against Subterranean Termite Threats in Buildings and Outdoors Daouia Messaoudiら5名(Adkalis, France) 本研究では, マレーシアを含む東南アジアの害虫Coptotermes curvignathusに対する, シロアリ駆除剤の濃度/保持の影響を, 薬剤処理済み木材へ人工耐候効果としての浸出・揮発・風化を組み合わせたフィールド試験によって評価した。試験木材は, マレーシアやインドネシアで広く商業施設の建材として使用されているもののシロアリの被害を受けやすいことが知られているケンパス(Koompassia malaccensis)の芯材のブロック(2×2×5cm)と, 比較対照としてラジアータパイン(Pinus radiata)の辺材を用いた。また, 防蟻剤として, 水性のマイクロエマルジョン剤(ME-microemulsion)である, 製品1, 製品2を用いた。有効成分として, 製品1は1.6 %のシペルメトリンを含有し, 製品2は1.0 %のペルメトリンを含有している。本試験ではこれを3段階に希釈して用い, その結果, 希釈後の濃度は, 製品1ではシペルメトリン濃度0.08・0.16・0.32%, 製品2ではペルメトリン濃度0.05・0.10・0.20 %であっ素の封入秒数が増加するに従って死虫率も増加した。また, 同様の方法でシロアリを木材に封入して4週間定着させておいた 2種類の材(南洋桐材と海洋合板)を用いて同じように処理を行い, 死虫率を観測したところ, 南洋桐材よりも海洋合板の方が死虫率が高かった。このことから, 南洋桐材の空隙への方が硬い木材の空隙よりも二酸化炭素が浸潤しやすかったことが示唆された。標準的な燻蒸剤であるリン化アルミニウムを用いた場合には100 %の殺虫率を示した結果と比較すると, 二酸化炭素による方法はそれよりも値が低く, 生き残ったシロアリによる被害が起こる可能性が考えられた。ただし, リン化アルミニウムよりも二酸化炭素のほうが比較的人に安全であることから, 二酸化炭素による方法と, リン化アルミニウムに替わる他の化学物質による方法とを組み合わせることで, 乾材シロアリの防除に利用できる可能性がある。た。ケンパス材は3分間, 製品1または製品2に浸漬したのち, 2週間風乾した。また, 比較として, 未処理のケンパス材と, CCA(クロム銅ヒ素系木材保存剤)処理を施したケンパス材とラジアータパイン材を用意した。さらにこれらの木材は, ハザードレベル(木材の使用環境区分)H2・H3に値する条件(=地上の屋内屋外条件)での人工耐候処理(浸出有り無し, 揮発有り無し)を施した。これらの木材は, 6ヶ月間, 野外にてシロアリに暴露した後で回収し, 乾燥後に状態を評価した。評価は, シロアリによる木材の被害度(AWPA E7-07の評価基準である10から0に値が下がるにつれて被害大となる点数づけ)と, 木材の重量減少率(AWPA2008に従った)を用いて行った。その結果, 未処理材以外の全ての木材において高いシロアリ耐性が確認された。未処理材の被害度は処理材よりもかなり高いが, 揮発処理を行なうと被害が減少することがわかった。これは, ケンパス芯材の揮発性物質がシロアリの摂食刺激となっている可能性を示唆している。ここで用いたマイクロエマルジョン剤は, 建物の木材や野外で地上にある木材を長期間シロアリから保護するのに効果的であることがわかった。1919[21] マレーシア原産の堅木を屋内外にてシロアリから 防除するための, 効果的で類のないバイオベースのマイクロエマルジョン溶液[22] 熱帯土壌におけるシロアリ防除剤のさまざまな温度での 地下シロアリへの実験室評価およびバイオアベイラビリティLaboratory Evaluation and Bioavailability of Termiticides in Tropical Soils to Subterranean Termites at Different Temperatures Mohd Fawwaz Mohd Rashidら2名(Universiti Sains Malaysia, Malaysia) 本研究では, Coptotermes gestroiに対するシロアリ駆除剤(ビフェントリン・フィプロニル・イミダクロプリド)の, バイオアベイラビリティー(薬物がどれだけ作用するか)を求めた。実験は, 砂壌土とローム性砂を用いて, ふたつの温度条件下(30℃・40℃)で, 3段階の薬剤濃度で行った。1・3・6・12・20ヶ月目に死んだシロアリを数えて, 各薬剤に対する致死時間(LT50とLT95)を求めた。その結果, 薬剤濃度が高いほどシロアリの死亡率は高かった。シロアリ駆除剤の分解は温度の影響を強く受けて温度が高くなるほど分解も高くなるといわれているが, この研究ではシロアリの死亡率に温度の影響はなかった。また, 土壌と薬剤の組み合わせの効果について複数の報告がなされているが, 本研究では土壌の種類はシロアリの死亡率に影響がなかった。イミダクロプリドは他のふたつの薬剤よ
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