C. hekouensis, およびC. suzhouensisがイエシロアリのジュニアシノニムであることが裏付けられた。C. shanghaiensisの分類学的位置を確認するには, 上海エリアから収集されたさらに多数のサンプルが必要である。 Coptotermes formosanus Shiraki, 1909：229, 239–241（有翅虫, 兵蟻）26）Termes （Coptotermes） formosanus：Oshima （1909: Coptotermes formosanus：Oshima （1912: 75–80, pl. 1: 202033, pl. 11, figs 2, 3, 11, 12）.27）fig. 1, pl. 2: figs. 3, 21）. 28）Coptotermes formosae Holmgren, 1911c: 192 （有翅虫）29）Coptotermes hongkonensis Oshima, 1914: 7–10（有翅虫, 兵蟻）pl. 1, fig. 6. 30）Coptotermes intrudens Oshima, 1920: 262–264 （有翅虫, 兵蟻, 職蟻）pl. 7. 31）Coptotermes eucalyptus Ping, 1984: 186–187, 189（兵蟻）, fig. 2. 32）Coptotermes xiaoliangensis Ping, 1984: 184–185, 188（兵蟻）, fig. 1. 32）Coptotermes guangzhouensis Ping, 1985: 317–318, 326–327 （兵蟻）, fig. 1. 18）Coptotermes heteromorphus Ping, 1985: 320–321, 327（兵蟻）, fig. 4. 18）Coptotermes communis Xia & He, 1986: 166–167, 179（有翅虫, 兵蟻）, figs 48–56. 21）Coptotermes rectangularis Ping & Gong, 1986: 157–158, 160（兵蟻）, fig. 5. 12）Coptotermes guizhouensis He & Qiu, 1992: 721–723（有翅虫, 兵蟻）, figs 1–6. 22）Coptotermes changtaiensis Xia & He, 1986: 164–165（兵蟻）, figs 31–41, syn. nov. 21）Coptotermes hekouensis Xia & He, 1986: 162–164 （有翅虫, 兵蟻）, figs 16–30, syn. nov. 21）Coptotermes suzhouensis Xia & He, 1986: 167–169（有翅虫, 兵蟻）, figs 57–65, syn. nov. 21）材料と方法 台湾の台中市の国立自然科学博物館（NMNS）に寄贈されたイエシロアリのネオタイプ標本と, 台湾の台中市の国立中興大学（NCHU）のシロアリ・コレクションに保存されている24のイエシロアリ標本を形態測定と再記載に使用した。すべての標本は95％エタノールにて保存されている。Leica MC170 HDデジタルカメラを備えたLeica M205 C実体顕微鏡を使用して測定した。形態計測データは, Roonwalの標準特徴25）を使用し, LASソフトウェア（version4.4.0, Leica Application Suite, Wetzlar, Germany）で取得した。標本の色は, Munsell color system（Munsell Color Company 1975）と比較して, 各目的箇所の色相, 明度, 彩度を決定し記載した。 C. hekouensis（n=1）, C. shanghaiensis（n=17）, およびC. suzhouensis（n=8）の有翅虫, C. changtaiensis（n=6）, C. hekouensis（n=3）およびC. suzhouensis（n=7）の兵蟻のタイプ標本を調べた。標本は, 中国科学院上海生命科学研究所の上海昆虫博物館（SEM）に寄贈されている。中国の保護政策により, タイプ標本からのDNA抽出は許可されていない。よって, タイプ標本の形態のみを調べた。C. changtaiensis, C. hekouensis, C. shanghaiensis, およびC. suzhouensisの4種についての測定は, 接眼マイクロメーター付きの実体顕微鏡にて現地で行った。Xia & He21）によるところのイエシロアリと, これら4種を判別するために使用される特徴を再検討した。本研究で調べたタイプ標本のシロアリのカーストと追加の素材は, A, 有翅虫；N, ニンフ；S, 兵蟻；W, 職蟻と記載した。 体系学イエシロアリ Coptotermes formosanus Shiraki, 1909タイプ産地 台湾（原記載：Shiraki 1909）26）, 台湾：桃園（ネオタイプ Li et al. （2010））4）タイプ調査 ネオタイプ標本：‘TW49, 桃園区／桃園市, 150m / 北緯24.99033 / 東経121.30314 / 2006年6月20日。採集者H.-F. Li / Coptotermes formosanus’, 1A, ♂。ネオタイプ標本と同コロニーからの職蟻カーストは, 以前の研究で遺伝子分析を実施33）。COII, 12S rRNA, および16SrRNAのミトコンドリア遺伝子の部分配列はアクセッション番号EU805758, EU805712, EU805735でGenBankにて入手可能。追加調査試料 台湾：嘉義コロニー：嘉義市：23.48°N, 120.44°E, 4-VI-2007, H.-F. Li, 3S （TW38）; 23.48°N, 120.44°E, 4-VI-2007, H.-F. Li, 3A （TW37）. 花蓮コロニー：花蓮市: 24.00°N, 121.64°E, 29-IV-2013, G.-R. Wang, 3A （TW4174）; 23.97°N, 121.60°E, 17-IV-2013, G.-R. Wang, 3A （TW4139）; 23.98°N, 121.60°E, 20-IV-2013, G.-R. Wang, 1A （TW4140）. 壽豐郷 : 23.87°N, （図1-3; 表1-2）
元のページ ../index.html#24