しろありNo.176
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(BOLD:AEH3151)(BOLD:AEH3151)(BOLD:ADY7718)(BOLD:AEH2261)(BOLD:AEH2261)(BOLD:AEH0602)(BOLD:AEH0602)(Barcode Index行った(表3)25)。DNA抽出の試料では体節のごく一部のみで塩基配列を決定することができたことから, 僅かな試料でも同定が可能であることを示すことができた。表3 DNAバーコーディングデータベースへの登録情報*シ科甲虫の虫糞形状比較や, 分布調査のための新たなトラップ手法であるFITの実用性を評価した。また, 種の形態同定の課題を解決するためDNAバーコーディングによる同定を行い, わずかな試料でも同定が可能であることを明らかにした。 文化財を加害する害虫の研究は他の害虫に比べて非常に遅れており, 本研究が文化財建造物や一般の木造建築物に被害をおよぼす害虫研究の発展の一助となることを望む。3939個体番号和名オオナガシバンムシオオナガシバンムシクロトサカシバンムシクロトサカシバンムシチビキノコシバンムシエゾマツシバンムシエゾマツシバンムシアカチャホソシバンムシアカチャホソシバンムシ学名COI遺伝子部分配列アクセッション番号LC597546LC597543LC597542LC598880LC492871LC597539LC597538LC597540LC597541*,引用文献25)。Priobium carpiniPriobium carpiniTrichodesma japonicaTrichodesma japonicaSculptotheca hilleriHadrobregmus pertinaxHadrobregmus pertinaxOligomerus japonicusOligomerus japonicus20TBK-12920TBK-13220TBK-11720TBK-11819TBK-05419TBK-04419TBK-04619TBK-06419TBK-065BOLD IDNumber)CDBLM034-20(BOLD:AAP9090)CDBLM037-20(BOLD:AAP9090)CDBLM032-20CDBLM033-20CDBLM018-19CDBLM028-20CDBLM029-20CDBLM030-20CDBLM031-205. まとめ 本研究では, 文化財建造物におけるシバンムシ科甲虫の被害と正確な調査およびモニタリングを行い, 加害種を体系的に把握するとともに, シバンムシ科甲虫の新規な駆除対策の効果検証法を確立することを目的として, 供試虫の選定や効果検証を行った。さらに新規な虫害の調査やモニタリングの手法を検討した。 栃木県日光市の文化財建造物の調査では, オオナガシバンムシ, クロトサカシバンムシ, チビキノコシバンムシ, エゾマツシバンムシ, アカチャホソシバンムシが確認され, 一部の文化財建造物におけるこれらのシバンムシによる被害を明らかにした。続いてシバンムシ科甲虫の新たな駆除法である湿度制御温風処理の殺虫効果判定用の供試虫の選定にあたり, ヨーロッパに分布するイエシバンムシと同等の高温耐性を有する種として, アフリカヒラタキクイムシを選定し, その高温耐性実験を明らかにし, 2件の処理の効果検証に供した。また処理の前後に捕虫テープによる捕獲調査を行い, 効果判定を行った。さらに, シバンムシ科甲虫の被害の特定や調査法の確立を目的として, シバンム謝辞 本研究をまとめるにあたり, 懇切なご指導とご教示を賜りました京都大学大学院農学研究科教授藤井義久博士, 京都大学生存圏研究所教授吉村剛博士, 奈良文化財研究所副所長ならびに京都大学大学院人間・環境学研究科教授高妻洋成博士に心より感謝申し上げます。 本研究の現地調査や研究内容について長年にわたりご教示を賜りました, 九州国立博物館博物館科学課長木川りか博士, 日光社寺文化財保存会上席主任技師原田正彦氏, 京都大学大学院農学研究科研究員藤原裕子博士, 東京文化財研究所保存科学研究センター生物科学研究室長佐藤嘉則博士, トータルシステム研究所代表北原博幸博士に心より感謝申し上げます。日光山輪

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