44(公益社団法人日本しろあり対策協会ホームページより) 写真9 損傷部分を拡大写真10 電気配線の食害 (結 果 )食害箇所の被覆が炭化しており, 芯線の断線箇所に電気痕と思われる溶融痕が確認できた。(写真11, 12) (鑑識2 ) 複数の食害箇所にできた被覆の炭化部分を (結 果 ) 被覆の炭化部分に導通があること(グラデジタルマイクロスコープで観察する。 炭化導通確認する。 ファイト化)が確認できた。 これは, トラッキング現象の特徴でもある。(写真13, 14) 写真11 食害箇所(×20倍)写真12 断線箇所(×20倍)溶融痕(3)1階トイレの壁内の油性反応について 検知資器材を使用し, 1階トイレの壁内にある焼損物の油性反応を確認したが, 油分は検知されなかった。6. 出火箇所について 顕著な焼損が確認できるのは, 1階トイレの壁内と上部の天井裏, 2階トイレの壁面と上部の天井裏のみであり, 焼損状況とシロアリの巣に巻き込まれた屋内配線の状況等から考察して, 本火災は, 1階トイレの壁内の屋内配線付近から出火したものと判定した。 焼損状況から, シロアリの巣に巻き込まれた屋内配線に電気的な異常が発生した可能性が高いと判断したため, シロアリの巣とシロアリの巣の中に巻き込まれた屋内配線を北九州市消防局消防科学研究所へ持ち込み, 鑑識及び再現実験を行った。 なお, 配線被覆の損傷については, シロアリの食害によるものと考えられる。(写真10) 7. 鑑識及び再現実験(1)鑑識 (鑑識1 )シロアリの巣に巻き込まれた屋内配線を,
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