mm積体孔穿mm離距孔穿)3蛹低高低高)(0(000mm5 図4, 5は, ヒラタキクイムシ幼虫(3個体)とアフリカヒラタキクイムシ幼虫(5個体)の穿孔距離と穿孔体積をそれぞれ示す。なお, ホソナガシンクイ幼虫は, 早期に蛹, 成虫となり試料から脱出, あるいは死滅したため, 十分なデータが得られなかった。幼虫の穿孔距離と体積は時間とともに階段状に増加し, 穿孔(摂食)活動を行っている期間と停止している期間が明確に区別される傾向がみられた。また各活動停止期間の前後では穿孔断面積も大きくなった。これは脱皮に伴って幼虫の穿孔活動が停止し, 幼虫の体サイズが大きくなったと考えられる。穿孔活動が観察された個体数は少ないが, ヒラタキクイムシ幼虫(3個体)は1日あたり平均1.89 mmの距離を, 6.64 mm3の体積を穿孔し, アフリカヒラタキクイムシ幼虫(5個体) は1日あたり平均1.38 mmの距離を, 3.12 mm3の体積を穿孔した。幼虫成虫図5 ヒラタキクイムシおよびアフリカヒラタキクイムシ幼虫ヒラタキクイムシアフリカヒラタキクイムシホソナガシンクイアフリカヒラタキクイムシ:5個体ヒラタキクイムシ:3個体密度アフリカヒラタキクイムシ:5個体ヒラタキクイムシ:3個体虫粉穿孔幼虫密度2502001501005020401.38mm/day1.89mm/dayの穿孔距離の推移8060100経過日数(day)12060050040030020010014016020408060100経過日数(day)1201401601414図2 3種の木材穿孔昆虫の成長過程のCT画像図4 ヒラタキクイムシおよびアフリカヒラタキクイムシ幼虫の穿孔体積の推移図3 アフリカヒラタキクイムシ幼虫の接種から25日経過後のCT画像の一例3.12mm3/day6.64mm3/day5mm3. 結果と考察 図2は3種の木材穿孔昆虫の成長過程におけるCT画像の例を示す。定期的に撮像することによって, 接種直後の幼虫から蛹, そして成虫への各成長過程がCT画像の像の形から確認できた。 図3はアフリカヒラタキクイムシの幼虫を接種してから25日後のCT画像の例を示す。画像から試料の繊維方向に穿孔した幼虫, 穿孔, および穿孔部分に堆積した虫糞の範囲が観察できた。また定期的な撮像によって, 3種の幼虫はいずれも繊維方向に穿孔することが確認されたため, 撮像期間中のCT画像より幼虫の穿孔長さおよび体積を求めた。なお, 穿孔長さはCT画像より求め, 穿孔体積は幼虫の穿孔を円柱と仮定したときの断面積(円)に穿孔長さを乗ずることによって求めた。
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