しろありNo.177
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2626Sample生漆透素黒目漆黒素黒目漆弁柄漆未処理Sample生漆透素黒目漆黒素黒目漆弁柄漆Sample生漆透素黒目漆黒素黒目漆弁柄漆未処理Worker mortality (%)Soldier mortality (%)30.0 ± 5.231.8 ± 2.529.8 ± 1.625.8 ± 2.223.3 ± 4.3Force (nN)13.3 ± 2.514.3 ± 2.912.5 ± 1.613.3 ± 2.1Tangential section (μm)Radial section (μm)Transverse section (μm)11.3 ±5.26.9 ± 2.8 9.3 ± 4.58.6 ± 1.19.4 ± 3.9表1 試験終了時の死虫率およびシロアリ摂食による重量減少率表2 各種摺り漆処理材表面の押し込み硬さ表3 各種摺り漆処理材の算術平均表面粗さ1.8 ± 0.84.7± 2.50.7 ± 0.51.1 ± 0.31.1 ± 0.3Modulus (nN/nm)1.22 ± 0.131.31 ± 0.071.25 ± 0.101.26 ± 0.1812.4 ± 1.38.8 ± 0.98.9 ± 1.06.7 ± 1.611.8 ± 2.0心配をおかけした。テニュアトラック制助教として採用が決まったときには, 「『先生』と呼べるのがとても嬉しい」と大変喜んでくださり, テニュア取得の際にも「もうテニュアはとれましたか」との毎月のようにご連絡をいただき決定を心待ちにしていただいた。いつも穏やかにご指導くださった優しい温かな先生に感謝している。また, 先生は常に研究活動への熱意があふれておられた。最近にも植物細胞壁の糖化における効率的な前処理法を考案され(特許6535923号), 昨春にはそれを基にした予算申請もご一緒させていただいたばかりであった。最期まで活動的でおられた先生を心から尊敬する。先生にいただいた多くのご指導を胸に今後も研究活動に精進していきたい。Mass loss (%)31.5 ± 5.310.9 ± 4.131.1 ± 5.331.5 ± 7.740.3 ± 4.721.1 ± 1.921.0 ± 6.928.9 ± 12.325.1 ± 3.823.0 ± 0.8結論 試験終了時の職蟻および兵蟻の死虫率は, 各種摺り漆処理材と無処理材との間に差はなかったが, 材の重量減少率は摺り漆処理により低下する傾向があり, 透素黒目漆による処理が最も効果的であった。また, 透素黒目漆による処理材の表面硬さが最も高く, 表面粗さは最も低かった。透素黒目漆は最も水分が少なく, 水酸化鉄やベンガラの添加がないことから他よりウルシオール純度が高く, 硬化後の架橋度が高かった可能性がある。詳しくは吉村先生との共著として発表済みの論文を参考にしていただきたい5)。おわりに 卒業後, ポスドク時代が長かったことで先生にはご

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