しろありNo.179
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Termite Journal 2023.1 No.179 1010図1 上段と下段のプレートの配置図2 ダブルレイヤーユニット全体図写真7 設置直後のダブルレイヤーユニット 左:塩ビ板ユニット 中:トタン板ユニット 右:銅板ユニット図3 曝露4年目のユニットから回収した試験材の位置(a~h) 赤線はプレートの位置を示す施用せず試験材だけとした。以下, 各エリアを下段施用区, 上段施用区, 対照区と称する。プレート施用区の試験材は, 全長のうち200mmのみでプレートと接触する。以下では, 対照区も含めて, このゾーンを接触ゾーン, 残り100mmを非接触ゾーンと称する。 2段組の試験材は, ベイツガ枠材で上下左右を整え, その上にベイツガ抑板とレンガを載せて固定した(図2, 写真7)。2.2 試験材の現地劣化調査 LSFでの曝露期間は2022年で7年に及ぶ。この間, 定期的に現場でユニットを解体し, 全試験材の腐朽劣化状況を観察した。観察は目視と触診により, 各試験材接触ゾーンの腐朽劣化状況を, 上下左右の面ごとに判定した。観察結果は, 腐朽のありなしで記録し, 軽微な腐朽(JIS K1571被害度1相当)以上はすべて腐朽ありとした。 各ユニットの観察結果から, プレート施用区試験材のプレート接触面を抽出し(対照区では同じ位置の面), 下式により腐朽発生率を算出した。       腐朽があったプレート接触面数腐朽発生率=―――――――――――――――×100(%)         プレート接触面全数 観察後, すみやかにユニットを組み立てて再設置した。2.3 回収試験材の詳細調査 曝露試験材の状態を詳細に調査するため, 曝露4年経過時に一部の試験材を回収し, 質量減少率を推定した。さらに, 断面試料を採取して, 内部腐朽観察とXRF分析を行った。 回収した試験材は, 各ユニットの上・下段の施用区の両端2本ずつで, 計8本である(図3 a~h)。各試験材とプレートの位置関係は, 表1のとおりである。

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